やり遂げる力を取り戻す方法
この頃、ひとつのことをやり遂げる力が落ちてきているような気がしませんか?
私だけですか?
いや、それならいいんです。
すみません(笑)
昔に比べてひとつのことに集中する時間が極端に短くなったなと思っていまして、自分の習慣を振り返ってみました。
そういう視点で日常を振り返ってみると「短時間で情報が流れていくもの」に慣れてきてしまっているのではないかなと思うんです。
未完了の物事に囲まれる日常を作り出してしまっている習慣
たとえばTwitterのタイムラインでも全部を一生懸命読むことはありません。
気になるつぶやきでは手を止めますが、基本的にざーっとスクロールして流し見るだけです。
それでも今話題になっていること。注目のニュースの断片なんかは掴めたりします。
Instagramのストーリーもひとつの動画は15秒です。
15秒で情報を消費していきます。
TikTokも気になる動画は手を留めますがそれも数分単位のものです。
気にならないものはスクロールで流していきます。
YouTubeも全部を通して見るような動画ももちろんありますが。
つまらないな、という判断を頭で下すでもなく動画を閉じることはままあります。
「マンガで読める〇〇」系を読んで、活字部分になったら急に読めなくなる。なんていうこともあったりします。
(マンガで読める系好きですよ。ありがたいです。すごく分かりやすく読みやすく噛み砕いてもらっていて)
そんな目に入って数秒間で心を掴まれなければ、すぐ次にスクロールという情報の消費の仕方に慣れてしまった結果、自分が何かに取り組む時も最後までやり遂げるのに、今まで以上に強い意思力が必要となって、やりっぱなしで放置しているものが増えていっているのを感じることもあるのではないでしょうか。
ひとつの物事をやり遂げる性質を育てる
そういった未完了のタスクがひとつふたつなら気にするほどでもないのですが、数十個と増えてくると地味にストレスがかかってきます。
いい加減片付けなきゃと思うのに、すぐに気が散ってしまう。
そんな自分の本質が「ぱなし星人(物事を中途半端に投げ出しがちな性質)」になりつつあるなと自覚のある方に試していただきたい方法を今日は3つお伝えします。
本を読む
最近本は読んでいますか?
実用書もいいですが、この場合は物語や小説を紙の本で読むのをお勧めしたいところです。
小説にはそれぞれ、世界観があります。
その世界に入り込むまで、最初の数十ページは文字を追っていても頭に入ってこないなんていうこともあるかもしれません。
それでもそこをぐっと堪えて読み進める。
一行一行丁寧に、ゆっくり読み進める。
そうすると「最近こんなふうに丁寧に文字を追ったことなかったな」と気づく方もいらっしゃるかもしれません。
そうこうしているうちに、ようやくその小説の世界観に入り込むことに成功します。
あとは最初と同様に一行一行丁寧に、文章を読み進めるだけです。
どの本を読んだらいいかわからない、という方もいるかと思います。
一番のオススメは、今まで楽しく読み切ったことのある作家さんの小説を読むのがいいと思います。
物語の世界観は人それぞれ、好みが分かれますので
昔楽しく読んだ作家さんの世界観は自分の好みに一致する可能性が高いので自分にとってのハズレが少なくてすむと思います。
または、読んだことのない作品に興味がもてないのであれば、昔読んで好きだったなぁ、と思う作品を再読してみるのもいいと思います。
小説というものに触れたことがないので、本当にどれを選んだらいいかわからない。
というかたは、書店に行ってみてください。
文庫が平積みしてあるコーナーがあると思います。
文庫が平積みしてあるということはその本はもうすでに売れたことのある本で、一定の人気を獲得している本です。
本好きの書店員さんがそれぞれ推しの本のPOPを作っていると思いますので、それを眺めつつ、表紙を眺めつつ、パラパラと中身を読んでみてください。
そして「これは読み進められそうだな」というものを選んでみるのもいいと思います。
他にも、過去に見て面白かった映画の原作を読んでみるのもおもしろいですよ。
映像で見た時とは違う味わいを得られたりします。
そうやってじっくりゆっくり活字を読んでみる。
そうしているうちに、自分の中でデジタルに消費されていた削られた部分が戻ってくるのを感じる方もいると思います。
久しぶりに肺に新鮮な空気が入ったと感じる方もいるかもしれません。
通勤時間、昼休みを利用して1ページ1ページ読み進めて、最後まで読み終えることで、ひとつのことを楽しんで完了させる感覚を取り戻せると思います。
今思いつくことをを書いてみる
モーニングページというワークをご存知でしょうか。
モーニングページとは、毎朝ノートに思いついたことを書いていくだけで人生が変わるくらいにマインドや行動に変化をもたらすというものです。
作家・ディレクターのJulia Cameron(ジュリア・キャメロン)さんの著書「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」(原題:The Artist Way)で提案している創造性を見つけるためのワークの一つです。
これをもう少し簡易化して、自分の中に丁寧さを戻すワークとして以下に紹介したいと思います。
①心に浮かぶことを書く
1日がはじまる朝の時間に、心にうかぶことをひたすらノートに書く。というのがモーニングページの基本のスタイルなんですが、現代人の忙しい朝にそれは難しいかなって思ったりするので
仕事の空き時間にこっそりしてみるのもいいと思います。
リフレッシュするのにとても効果的なので、業務時間内の15分くらいこれに充ててもいいと思うんです。
脳をリフレッシュするとそのあとの仕事の効率もぐんと上がります。
ともかく、自分で時間が取れるときに紙やノートを用意して、心に浮かぶことを書いていきます。
今の気持ち、やりたいこと、やらなくてはいけないこと、ちょっとした愚痴なんでもいいです。
1ページ書き終わったら終了です。
本来のモーニングページだと「毎朝3ページ書く」というルールになっていますが、1ページでもいいです。
②手書きで書く
パソコンやスマホでのライティングに慣れている人は、手書きで書くことがとても面倒に感じられるかもしれません。
「書く」ということにこんなに集中力がいるのか、とあらためて気づかされることもあるかもしれません。
最初の数日は1ページも書けないかもしれません。
それでも手書きで書き続けてみる。
すぐに飽きて、スマホを触ったりパソコンを触ったりすることもあると思います。
それでも1ページ書き終わるまで書き続けるということを続ける。
そうしているうちに、最初の頃はぜんぜんかけなかったのに、
ゆっくり丁寧に書ける日が出てくると思います。
その丁寧さが集中力につながっていきます。
③書くことがない人
このワークをお伝えすると、「書くことがない」と言われます。
今まで書いてこなかったので、当然だと思います。
思いついたことはなんでもいいです。
「書くことがない」って書いても良いです。
このあとの業務のTODOを書いても良いです。
「帰りに牛乳買わなきゃ」とかでもいいです。
脈絡なくて良いです。
文章として成立している必要もないですし、箇条書きに関連性がなくてもいいです。
とにかく頭に思い浮かんだことを書く。手書きで書く。
それを毎日続けるということがポイントです。
本来は頭が働き出す「朝」に書くと、理性に左右されない思いが書き綴られて良いようです。
「朝」とか「3ページ」とか少しルール改変していますが、心に丁寧さを取り戻す作業なのでこのルールでも大丈夫です。
手書きで自分の思いを書き綴ってみる。
そんなことで?と思うかもしれませんが、意外とこれだけで、自分の丁寧さを取り戻すとともに、ひとつのことに集中する力が戻ってきたりします。
ぜひ試してみてください。
本来の創造性を取り戻すワークとしてのモーニングページが気になる方はこちらの書籍を読んでみてくださいね。
デジタル脳とアナログ脳のいいとこ取りをする
何かに丁寧に向き合う。
丁寧に取り組む。
そういったことをほんの10分15分するだけで人間らしさのようなものを取り戻す感覚を感じると思います。
そうすることで、どこかずっと「やり遂げることができない」とか「すぐに気が散ってしまう」ということに悩んでいた人が、一文字一文字文字を書くという作業のように、ひとつひとつ物事をこなしていって、積み上げていくということができる自分に戻ることができます。
デジタル化が進んでとても便利な世の中になっています。
デジタルは積極的に使っていきたいですが、アナログな部分を削り取られてしまわないように、ちょっとの意識を持ってみると
両方のいいところを上手に使っていける自分になるはずです。
メンタル不調からの脱出講座
講座が終了する頃には、日常生活で実践できる具体的なアクションシートが完成します。これにより、ご自身がまず何をすればよいかが明確になります。